あけましておめでとうございます。
皆さま、どんなお正月をお過ごしでしょうか。
今年もブログ「365日のとっておき家事」をどうぞよろしくお願いします。

きのうはバタバタして、散らかったりやりたいことが終わらなかったりと、理想の大晦日とはかけ離れたものになりましたが、赤ちゃんのいる年末年始らしくて、ある意味いいのかもしれないなあと思いました。

今日、1月1日(元日)の家事は《お正月料理づくり》でした。

おせち1

おせち2

おせち3

今年は9割手作りでがんばってみました。
お雑煮と栗きんとん以外を作るの、実ははじめてなんです。
手際が悪く、時間がかかりましたが、その分学ぶこと、得るものもたっぷりありました。

肝心の味のほうは...
苦手なものをすべて省いたので、おせちが苦手なわたしですがぺろりと完食できました。
(夫は今年のおせちでもダメでした... 悲しい)

今日の「とっておき家事」ノート


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来年がラクになるよう、作ったおせちの写真を貼り、それぞれの気づきや記録をメモしました。

書くのも読書も好きなくせに、実は文章を読むのがすごく苦手だったりします。
わたしは読むのがものすごく速いのですが、行間を読んでいるようなところがあり、見落としが多いのです。

はやくても確実じゃなければ意味がありませんよね...。
そういう困ったくせは、料理に致命的なダメージを与えています。

たとえばにんじんの飾り切り。「1cmの輪切り」からスタートするところを見落としていて、適当な輪切りにし、型抜きをして、それから厚みが足りないことに気づきました。

小さな違いでも仕上がりはぜんぜん違う。
読み飛ばしてしまいがちな、「小さなコツ」を習得するのが今年の目標のひとつです。

はじめての手作りおせち。段取りが悪く、すごく大変でした。来年からはこの記録を生かして、もっと早く、できればいろいろなものを増やしてみたいです。

みんなのとっておき家事

みなさんの「とっておき家事」をご紹介します。

※実行委員会の募集は締め切りましたが、とっておき家事をやっていただくのはもちろん自由です!
実行委員会は、交流の場を提供すること&生活研究シートを限定配布することが特典になっていました。





















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365日のとっておき家事 Story 『ヒロインの親友』

1月1日 宝水(2)


▼0話目から読む
http://blog.livedoor.jp/rincaji/archives/20162017.html




「もし嫌じゃなければだけど、なにがあったのか、教えてくれない?」

除夜の鐘がもう響かなくなって、どれくらい経ったのだろう。

山の麓、コンビニの駐車場に私はいた。生駒姉弟の姉のほうである詩帆さんが、隣に座って、私の背中をさすりながら聞いた。

彼らに拾われたとき、私は寒さと安堵とで、腰が抜けてしまったのだった。

詩帆さんは、腰まで伸ばしたさらさらのストレートヘアと芯の強そうな瞳が印象的な人だった。
会ったばかりの知らない人だけど、なんとなく安心できる雰囲気があって、気がつくと私は、事の顛末を少しずつ話しはじめていた。

「実は、私はこの土地に縁もゆかりもないんです。付き合っている彼の実家に呼ばれて来ただけでした。…クリスマスにプロポーズされて、私、浮かれてて」

指輪は、逃げる途中で崖に放り投げた。

「彼もふつうの人だったし、ご両親もすごくいい人に見えました」

運転席のドアが開いて冷たい風が吹き込んできた。

コンビニから戻ってきた、弟の航くんは、私の手にカイロを押し込むと、脇に抱えたビニールの包装をがさがさと破って、男物のあたたかいマフラーを出した。すでに彼ら二人分の上着をかけてもらっていたけれど、それでも震えがとまらず、私はついひったくるようにマフラーを奪ってしまった。
それから彼は、コーンポタージュ缶の蓋を開けて手渡してくれた。

航くんは、ずいぶん若い。
そして「見知らぬ人を助ける」なんていうイベントとは無縁そうな、今風の若者に見えた。少なくとも、同じクラスにいたなら、私とは接点のなさそうな、そんな感じ。

熱いスープを喉に流し込むと、やっと生きた心地がした。
ややあって私は、ぽつりぽつりと、それまでの経緯を話しはじめた。

婚約者の家族に連れ出されて山へ行ったこと。自分の実家でも、年が明けたらすぐに氏神様へお参りする風習があるから、てっきりそれだと思ったこと。

そして、その先を口にしていいのか、少し迷った。
もし彼らも関係者だったら?

航くんがむずかしい顔をして考え込んだ。その様子を見て、詩帆さんが口を開いた。

「それは、お寺みたいな、神殿みたいな、そういう場所じゃなかった?」

私は頷いた。

「もしかして、みんなで踊りながら祈りを捧げてた?」と詩帆さんが続けた。私は少し悩んでから、首を縦に振った。

「千字教団だ」と航くんがつぶやいた。

姉弟は目配せをすると、私のほうに向き直って「東京の人だったら知らないと思うんだけど」と、話し始めた。

「あの山のあった場所から言っても、フィアンセさんのご家族は千字教団の信者なんだと思う」

「千字教団?」

「そう。この地域の昔からある宗教。もはや邪教といってもいいんじゃないかな。不穏な噂が絶えないんだ。信者を洗脳してるとか、人ひとり消すのもかんたんだとか、そういうのも聞いたことがある。もちろん、どこまでが本当かは分からないけどね」

「やっぱりそうだったんだ」

思わず口に出していた。

「別になにかされたわけじゃないんです。でも、彼やご家族が豹変したのが怖かった。2年一緒に過ごしていたけれど、見たことのない表情だった。周りの人たちの貼り付けたような笑顔にも驚いたし、ショックで、気づいたら逃げ出してたんです。
どこまでも山道で、帰るにも車も無いし、人もほとんど通らない。飛び出してきちゃったから上着もない。
ただひたすら、除夜の鐘が聞こえる方角に向かって、隠れながら進みました。見つけてもらって本当に良かったです」

そう言いながら目頭が熱くなってくるのを感じた。
詩帆さんに抱きしめられた。こんな年齢になって、はじめて会った人の前で泣いて、醜態をさらして、しかも抱きしめてもらっている。

一体今年はどんな一年になるんだろう。
これまで変わった出来事だとか、人とは違うこととは無縁だった私の人生に、一体なにが起きているのか。
そう考えると、泣いていたのに、思わず笑ってしまっていた。

東の空が、少し明るくなってきた。
あれから色々なことを話し、私も彼のことから少し意識を切り離せた。そして、あんな時間に姉弟二人で出かけるなんて珍しい、と、少し詮索めいた気持ちにもなっていた。

初日の出を見に行くところだったのかと尋ねてみると、詩帆さんは「それもちょっとはあるんだけど、『宝水』っていうのを汲みに行くところだったんだ」と答えた。

「宝水?」

「元日の朝に初めて汲んだ水のことをいうんだ」

「そうそう、要するに縁起物。平安時代からの行事らしいね。他の家はどうか知らないけど、うちでは毎年やってるの」

「せっかくだから遠出して、いい湧き水でももらってこようってね。それでたまたま帰省して暇してた俺ら姉弟が行くことになったんだ」

「もしかして、『若水』のことですか?」

「たぶんそれかな。いろんな呼び名があるらしいからね」

「うちでも昔は井戸から汲んでたそうです。今はもうしていないけれど、母が水道の蛇口にしめ縄飾りをつけて、気分だけでもって」

「そうか、あなたの家でもこの風習があるんだね。
じゃあさ、今からでも一緒に行ってみる? ちょっと遠いんだけど、気晴らしになるかもしれないよ。着くまでは眠ってていいからね。

「姉ちゃん」と、航くんが言った。
詩帆さんはうなずきながら「このまま帰るのは危ないだろうから、それからうちに寄っていくといいよ」と私にほほえみかけた。

「ばあちゃんが福茶を入れてくれるんだ。そのために取りに行くの。ちょっと面倒だけど、毎年の習慣だからね。こういうの好きなんだ」

「湯呑みに梅干し、塩昆布、炒った豆を3粒入れて、宝水を沸かした熱湯を注ぐだけ。あれを飲むと、新しい年が始まったって、そういう感じがするんだよな」

山の中で打ちひしがれていたのが嘘みたいに、頬や耳たぶが上気しているような、不思議な感覚があった。
この時の私は、来年も再来年も、お正月をこの家で迎えることになるなんて、まだ知らなかった。

ー宝水・完ー


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今日も素敵な1日になりますように。


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