家事がぜんぜんできなかった経験をもとに、プチレッスンでお客さまにお伝えしていたことがあります。

それは、家事上手を目指すためのステップについてです。

家事がとにかく苦痛だった時代のこと。部屋がどうしようもないくらいに散らかっていて、ごはん作りもできないし、いつも埃だらけだったのにも関わらず、つねに「レベルの高いこと」を目指していました。

味噌を手作りしたいとか、おしゃれな盛りつけにこだわろうとか、センスあるインテリアを目指したいとか。
それがほんのスパイス程度なら問題ありません。でも、いつでも、どんなことに対しても、自分ができること以上の「上」を目指していたのです。

それを踏まえて、家事を「苦手」から「好き・得意」に変えるための3ステップを考えてみると、

「できる」→「続ける」→「極める」


だと私は思うのです。

きのう、1月2日(縫い初め)のとっておき家事は《ウェス作り》でした。

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一番上から、今年使うタオル、去年買ったものはバスマット代わりに、一昨年買ったものはウェスに。そんなルールを作ってみました。


できないのなら、できることから始めたほうがいい

掃除はもっとも後回しにしていたことの一つでした。

散らかっていて、いろんなものをどけなければ掃除ができないというのもありましたが、知人のひとことが気にかかっていたのです。

私たちは、お互い、家事や片づけのブログを読むのが好きでした。
でもあるとき知人が「この人って、自分は家事が得意って書いてるのに、掃除にウェットティッシュしか使わないんだよ、ありえないよね。汚れもとれないし、エコじゃないんだから。ふつうはウェスを作るよね」と言ったのです。

家事ができる知人が言うのならそうなんだろう。
私もウェスなんて作ってないや、恥ずかしい。

帰ってすぐにウェスを作りました。
それからしばらくは、何よりもウェス作りとウェスを使った掃除を優先しました。すると、「家事がちょっとできるようになった」と錯覚しました。

でも、ただでさえ「やらなきゃいけないこと」がたっぷりあって、どれから手をつけていいか分からず、身動きの取れなかった当時のわたしには、すぐに限界が来てしまいました。

ウェスが残り少なくなったとき、作るのが面倒で、掃除をしなくなったのです。

できる人からしたら、たぶん、すごく非常識なことで、本当にお恥ずかしい話です。


すべて投げ出すくらいなら、無理して背伸びしない

そこまでして「ウェス作り」にこだわる必要があったのだろうか、と今は思います。

片づいて、ウェスを使った掃除もできるようになってきたころ。ウェス作りは、雨の日に、映画を観ながらと決めました。

これは楽しい作業でした。お気に入りの映画を観ながら、手元だけチョキチョキと動かす。その日のために淹れた紅茶を口にふくんで、また手元の作業に戻る。

が、産後はそんなゆったりした時間を過ごすことはできず、ウェス作りが間に合わないので、ふたたびウェスを使った掃除が難しくなってきました。

今は、「手軽さ」を重視して各部屋に赤ちゃんのおしりふきを準備しています。

毎年1月2日のとっておき家事で作れる分のウェスを作り、なくなったらあとは次に作る時間ができるまで「おしりふき」だけでやっていきます。

もし知人がこのことを知ったら「なんて常識がない!」と驚いてしまうかもしれません。
でも、ティッシュだろうがウェットティッシュだろうが構いません。きれいに部屋を保つ、そのことがまずは第一歩なのだと私は思うのです。

▼きょうの「とっておき家事ノート」

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365日のとっておき家事 Story 『幽霊の花嫁修行』

1月2日 縫い初め


▼0話目から読む
http://blog.livedoor.jp/rincaji/archives/20162017.html




おかあさんの記憶はあまりない。子どものころに亡くなったから。

でも、屋根裏部屋でミシンを踏む姿だけはよく覚えている。がたごと、がたごと。夕陽がおかあさんの髪を照らして、茶色に透けて、すごくきれい。今思うと、あの儚さがおかあさんの命を体現していたのかもしれない。

「うちの家系の女たちはね、みんな裁縫上手なんだよ」

お酒が入ると、とうさんは得意げに言う。

おばあちゃんは編み物が得意だ。おばちゃんは刺繍。いとこのおねえちゃんは子どもの洋服をぜんぶ自分で作っている。

花夜子もやってみようと思ったことはあった。
おかあさんのミシンをかける姿にあこがれて、小学校では手芸クラブに入っていた。

針に糸を通せるようになるまで何日もかかった。玉結びはどうやってもできなくて、結局最後まで先生がやってくれた。
なんとか作ってみても、出来たのはいびつなものばかり。刺繍をすればところどころほつれた。デザインのセンスもなかった。
練習も足りてないけれど「ああ、これは向いてないんだろうな」と直感でわかった。

今すごくこわい。

去年、おなかに赤ちゃんがいるとわかった。
花夜子がおかあさんになる。
こんな花夜子が?

ごはんもろくに作れない。スウが出かけてたった数時間で部屋はごみ屋敷のようになった。
そうじも苦手。
そして"おかあさんしごと”は何よりもできない。

花夜子の妊娠を打ち明けると、周りの人たちは「子どもが子どもを育てるみたいね」とくすくす笑っていた。悪意はなかった。

傷つくことも特になく、それは真実だと花夜子は思う。
いつだって誰かに守られて生きてきたんだ。とうさんがずっと助けてくれた。結婚したのは学生のころだったから、働いたことだってない。とうさんの役割がスウに代わったに過ぎない。

すごく情けないと思うけれど、まず何からはじめたら大人になれるのか花夜子にはよくわからなかった。

おなかにそっと触れてみる。
中からぐるんぐるんと返事がかえってきた。

きょうは一月二日。なにかをはじめるのにぴったりの日だとテレビでいっている。

調べてみたらいろんなものがある。書き初め、事始め、初売り。「はじめて」がつくものばかり。

花夜子はそのなかから「縫いもの」を選んでみる。それが花夜子のなかの"おかあさん”の象徴だから。縫い初めといって、この日に針仕事をはじめると上達するらしい。

そうだ、タオルがごわごわになってきたんだった。あれを切って、ぞうきんにしてみよう。

せっかくだからかわいい色の糸で縫ってみる。濃いピンクと紺。これは花夜子の色だってエリカちゃんが言っていた。

臨月になったらぞうきんがけ。花夜子でも知っている"常識”だ。そのときに使ってみる。

赤ちゃんが元気に生まれてきますように。ひと拭きひと拭き祈りを込めながら。 そうしたら、花夜子もちょっとだけ、おかあさんっぽくなれるかな。


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