わが家のバレンタインデーの過ごし方にはちょっとしたルールがあります。2月14日が休日だったらふたりでチョコレートフォンデュ。平日だったらフォンダンショコラ。

毎年決まったものを作ることで、バレンタインにまったく興味のない夫にも「もうこんな時期か」と思ってもらえたらいいなあと思っているのです。

今までで一番出来がよかったのが2011年に作ったフォンダンショコラ。でも、どうしてもあんなふうにうまくできません。当時使っていた「レシピ」がどれなのかわからないからです。

「毎年調べる」。このひと手間を削るために、行事やイベントの「トリセツ」を作ることに。今日、2月14日(バレンタインデー)のとっておき家事は《「行事のトリセツ」のテンプレートを考える》をテーマにしました。

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今年はホットチョコレートにしました。
バレンタインデーが平日なら、これもありかも。

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作り方は下へ。5分以内、小鍋以外の道具は不要です。

今日のとっておき家事ノート

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「行事のトリセツ」に書きたい項目を洗い出し、ラフを書いてみました。こういうテンプレートを作っておくのも、続けやすくするこつです。

これでは満足できなかったので、もう少し練ってみます。

どうしてこういったものを作ろうと思ったか。それは「梅しごと」のときに作った覚書が便利だったからです。

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▼もっと詳しい「覚書」はこちらに画像を載せています。

年に数回しかしないことは「覚書」を作っておく


「調べない」ことで、(憧れているものの)とても億劫だった梅しごとのハードルがぐっと下がったのです。

今回の「ホットチョコレート」。バレンタイン以外には"雪の日”に特別なおやつとして登場します。だから、ひとまず画像を使って覚書を作ってみました。

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365日のとっておき家事 Story 『ヒロインの親友』

2月14日 運命のボタン












▼0話目から読む
http://blog.livedoor.jp/rincaji/archives/20162017.html




はじめてチョコレートを渡したのは高校3年生のときだった。

1つ後輩の男の子を公園に呼び出して、手作りのチョコレートスコーンを渡した。

卒業まであと1か月を切っていたし、生徒会の役員で一緒でいい感じだったし、仮に言いふらされたとしても学校へはもうほとんど行かなくていいのだからと、私にしては思い切ったことをしたと今でも思う。

告白したわけでもないから、もしかすると、彼は困ったかもしれない。
ただお礼を言われて、その場で一緒に食べて、帰った。待ち合わせの直前に焼いたから、スコーンはまだ温かく、独特のぱさぱさした感じがあるから、彼がコーヒーを買いに自販機へ走った。

他愛のない話をして、別れた。


秋口に推薦で合格が決まっていたから、なんの不安もなく卒業式を迎えた。

彼から連絡があったのはその翌日で、東京に行く前にお返しを渡します、とシンプルなメールが届いた。卒業式のあとの、生徒会での打ち上げで渡してくれてもよかったのに。

そう思いながらも、なぜだかうれしかった。

チョコレートを渡したのと同じ公園で、彼はダウンジャケットを着込んで、小さくなって待っていた。
白い包みにピンク色のリボンがかかった(記憶が薄れてきているけれど包みはオフホワイトでリボンは薔薇の色だった気がする)箱を手渡された。

別れ際、彼がそっと後をついてくる。

「家は反対方向でしょう?」というと、うつむきながら「大通りまで送っていきます」と言った。

空はミルク色で、雪がちらちらと降っていた。固く凍った地面に足をとられてよろけると、腕をつかんで、支えてくれた。

十字路に差しかかったところで、ふたりともが立ち止まった。ほんの一瞬のことなのだけれど、世界で1番切ないふたりになったような、そんな気がした。

「さよなら」

私は思い切って横断歩道を渡った。少し経ってから振り返ると、彼はまだこちらを見ていた。

笑顔で手を振る。

そのとき直感的に思った。彼と会うことは、もう一生ないのだろう、と。


少なくとも、おとなになった今まで、あれから1度も会っていない。



「またせたわね」

姉の声でふっとわれに返った。

ベンチから見える、チョコレートコーナーを見ていたら、ぼんやりと、過去の記憶がよみがえってきていたのだった。

おとなになった今だから思う。もしかすると彼はあのとき、告白しようとしてくれていたんじゃないか。
遠距離が不安だったのか、単に言い出せなかったのか。

私は、自分の好意をなんとなく吐き出したかっただけで、気持ちはすでに大学のある東京へ向いていたから、あのときは、告白や、見返りや、両思いなどといったものを期待していなかった。

だからこそバレンタインに彼を呼び出せた、というのもある。

でも、もし私に少しでも「付き合いたい」という気持ちがあったなら。

こういう掛け違えたボタンのような"運命”っていうのが、実はだれにでもたくさんあって、その1つでも違ったら、生活どころか、きっと、性格や生き方もすべて変わってしまうんじゃないだろうか。

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