昨日の「予防接種の書類」記入ミスについて考えていたことから、ちょっと不便だなあと思っていた書類保管のルールを見直してみることにしました。

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今日のとっておき家事ノート

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現在、「長期保管」と「短期保管」の書類で収納方法を変えています。ただ、予防接種のように、「ここ1か月以内に使う」ではないものの、1年以内のどこかで使うものがあったりします。

そういった、「中期保管」の書類をうまく管理する仕組みを作りたいと思ったのです。

まず現状把握。この「長期保管」ボックスは、今、①さまざまなカテゴリをまとめたもの(例:保険、年金、パスポートなど)と、②娘に関連するものをまとめたものの2種類に分かれています。

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この②(娘用:カテゴリは「重要」「提出」「念のため保管」)の使い勝手が悪かったので、こちらを「中期保管」ボックスとし、個別フォルダーを1~12月までの12種類用意。
使う月の部分に入れていく形式を考えました。

ついでに、ずっと変えたいと思っていた「個別フォルダー」も見直してみるつもりです。


365日のとっておき家事 Story 『ヒロインの親友』

3月26日  赤い金魚が抜け出して


▼0話目から読む
http://blog.livedoor.jp/rincaji/archives/20162017.html




祖父の家に遊びに行くと、いつも麦茶を出してくれた。古い、大きな食器棚から、赤い金魚の絵が描かれたコップを取り出して、なみなみと注ぐ。祖母は私の生まれる前に他界しており、少し厳しそうな表情の遺影でしか、その雰囲気を知ることはなかった。

さて、どうして私がこんなことを思い出しているかというと。目の前に自分の小さなてのひらがあり、それで、あのコップを受け取ったからだった。目の前では祖父がにこにこと笑っている。夢の中で「ああ、これは夢なのだ」とわかっていて、自分の思い通りに動けるものを、明晰夢というそうだ。私ははじめて見た。

そして、なんといっていいかわからない、不思議な気持ちでそこにいた。

「おじいちゃん子」だった私は、学校帰り、週に2回ほど、祖父の家に寄っては、その日会った出来事を話したり、本で埋め尽くされた祖父の家で、気になる本を借りてから帰っていたのだった。

でも、気がつくと少しずつ足が遠のいて、高校生になるころには、月に1度行けばいいほうだった。大人になって、家を出てからは、・・・もうどれくらい会っていないのだろう。このごろでは、祖父のことを思い出すことさえほとんどなくなっていた。

夢の中で子どもに戻った私は、床に届かない足をぶらぶらさせて、麦茶を飲みながら宿題を解いている。頭は今のままなのだから、掛け算なんて、笑えるくらいにかんたんだった。祖父は大げさなくらい驚いてほめてくれる。
そして、ああ、こうやって私は勉強するのが好きになっていったのかと思い出す。

気がつくと日が暮れてきていた。窓の外から蝉の声がしみいってくる。ふうん、今は、夏なのか。そういえば私は、幼いころ気に入って着ていた、水色の、マーガレット柄の、ノースリーブのワンピースを着ている。

「じいちゃん、そろそろ帰らないと」

ふとそう口をついた。じいちゃんは、私が帰る前にいつもそうだったように「そうか」と視線を落として、それから私のほほに触れた。両手でそっと包み込むように。ささくれだった祖父のてのひらは少し痛くて、大きくて、でもどうしてだか弱々しかった。

「じいちゃん、どうしたの?」

「最後に、エリカの不安な気持ちを吸い取っているんだよ。持っていってあげよう」

「不安な気持ち?」

「そうだ。いろんなことがありすぎて、少し疲れてるんだ。すまないね、これからまた少し、気を落とすことになるかもしれない。だからせめて、君が心の扉の奥底に隠している、悲しかった気持ちを、辛かった気持ちを、憤りを。私が持っていこうと思っているんだよ」

「じいちゃん」

私がそう口にしたとき、不思議なことが起きた。ガラスのコップがかたかたと揺れて、赤い、金魚の絵がひらひらとコップから飛び出した。じいちゃんのコップも、私のコップも。そして戸棚にある、家族みんなが遊びにきたときのためのコップたちからも。

全部で十匹以上もの、赤い金魚が、夕暮れの居間を飛び回る。ゆらゆらと背びれを揺らして、やがて一列になって、窓のすき間から抜け出していった。

「じいちゃん、金魚が」

そう言って振り返ると、そこにはもう誰も居なかった。


目を覚ますと、いつの間にか部屋は薄暗くなっていた。白昼夢だったらしい。携帯電話のランプがぴこぴこと光っていて、手に取ると、不在着信が何件も入っていた。留守電を聞くと、母からで、祖父の死を告げていた。

すべて聞き終わらないうちに涙がぽろぽろとあふれ出してきた。ああ、じいちゃんは最後に私に会いに来てくれたのかもしれない。こんな、不思議なことがあるなんて。

何度目をこすっても、涙がこぼれ出してくる。航くんにメールを送り、髪をきゅっとくくってから、実家に帰るための荷作りをはじめた。

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今日も素敵な1日になりますように。


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