今日、7月8日のとっておき家事は《七夕マニュアルを作る》でした。

季節行事は、私の”家事の8分類”でいうと「憧れ家事」に当たります。
ふだんとは違う非日常のこと。でも、年に1度しかないことだからこそ、その準備までの腰が重いのです。はじめてしまうととても楽しいのに。

そこで、ぱっと取りかかれるように季節行事マニュアルを作ろうと思っています。今日はその構想を練る日にあてました。

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▼今回は準備段階でたたき台になるものを作っていました。

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こんなふうに、日ごとにすることをまとめてあります。
左から「いつ?」「なにを?」「どんなふうに?」「備考」という内容。

最終的には紙に手書きするか、印刷するかを考えていますが、まだ内容が確定していなかったのでEvernoteに下書きを作りました。

今回ははじめて作る献立だったものの、この手順書があったおかげで準備はとてもスムーズ。昨日のうちに3品を作り置きしておき、今日はいつも通り午前中児童館に出かけ、帰ってきてそうめんを茹でて、ほかのものを盛りつけるだけですみました。

そう、この手順書があれば、準備を小分けにできるので、「日常の家事」のなかに「非日常」が溶け込んでくるようなラクさです。

ほかの行事にも、こんな手順書を作っていきます。完成したら季節を楽しみながら生活できそうで、今からとても楽しみです。

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我が家の七夕メニュー。考案は今年。来年からは毎年これを作るつもり。
1年に1どの特別なメニューとして。

・なすのすり流し
・そうめん
・夏野菜のテリーヌ
・氷室豆腐
・星型すいか

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365日のとっておき家事 Story 『ヒロインの親友』

7月8日 そうめん


▼0話目から読む
http://blog.livedoor.jp/rincaji/archives/20162017.html




「うまいな、夏っていえばやっぱりそうめんだよな」

航くんがほくほくした顔で言う。
彼が休みなので、一日遅れの七夕ランチを用意した。そうめんに星型に抜いた野菜を盛りつけただけのかんたんなものだけれど、夏らしくて、今の私の体調にもさっぱりしていてよかった。

「夕飯は久しぶりに俺が作るよ。なにがいい?」

「じゃあ、中華がいいな。酸辣湯がいい」

「妊娠すると酸っぱいものが食べたくなるっていうけど、ほんとうなんだな」

午後から妊婦検診があるので、私たちは食べ終えた食器を手分けして洗うと、それぞれ身じたくをはじめた。
産院はこの地区で人気のあるところらしく、いつ出かけても混んでいて、長時間待たなければいけない。今の私には結構堪えるので、バッグのなかにはお菓子も詰めた。

「そういえば、今年はまだ蝉の声が聞こえないよな」

航くんがまぶしそうに空を見上げて言った。くもり空のすき間から太陽の光が少しだけのぞいている。湿気をとっぷりとふくんだ、いやな暑さで、私はハンカチを出して額の汗をぬぐった。すると、航くんがバッグから冷たい水を出して、飲ませてくれた。

航くんと暮らしはじめて半年とちょっとだけれど、気持ちが通じ合うというか、言葉を出す前に、お互いになんとなく求めていることがわかる瞬間がたまにあって、そういうときはとてもうれしくなる。

産院に着くと、ちょうど緊急帝王切開が入ったとかで、ふだんの倍くらい混んでいた。
受付をすませていると、ふと後ろから嫌な視線を感じた。振り返ると知らない、若い女の子が立っていた。臨月なのだろうか。ほとんど変化のない私と違い、お腹がとても大きい。

薄手のひらっとしたワンピースに身を包み、明るい茶髪が窓から漏れる光を浴びてきらきら光っていた。

顔は青ざめたように白く、目の奥に鋭い光がちらつくような感じで、産院にいる他の人たちとは明らかに違うなにかがあった。
その人が視界の端でじっとこちらをにらんでいるのが何度も伝わってきて、手に嫌な汗が出てくるのを感じた。

その時だった。

「村原里菜さん、診察室へどうぞ」

看護婦さんの声に、その人が立ち上がった。そして、声のほうに目を向けた航くんの表情が、凍った。

知りたくないことかもしれない、と思いながらも、私は航くんに聞いてみた。彼女のことについて。
私が彼女の視線について話すと、航くんははっとした顔をして、それからうつむき、ぽつりぽつりと話しはじめた。

中学生のころ、彼女に告白されたこと。当時彼女はクラスで浮いた存在だったこと。航くんは面白半分でみんなに告白のことを話し、最終的に彼女が学校に来られなくなってしまったこと。

詩帆さんから聞いてはいた。航くんには、よくない面もあったということ。でも、実際に聞いてみると思った以上にショックだった。
私は花夜子と出会う前はいじめられることや無視をされることが多かった。だから、彼女の気持ちもわかるのだ。私は今でも思っている。目の前にいないから気にならないだけで、あのとき自分をいじめていた人たちが幸せになっていたら、すごく腹立たしい、と。

そして今日わかってしまったのだ。
私にとって大切な人が誰かから憎まれている。そして、私が憎んでいる人たちにも、きっと同じように大切に思ってくれる人がいる。

そう考えるととてもせつない気持ちになった。

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最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も素敵な1日になりますように。


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