私の長年のテーマである「家計簿」。
過去の失敗を生かして、自分に合わせたシートがようやく出来上がってきました。

まだ改善の余地はありそうですが、当面はこの形で。



みなさんは、なんのために家計簿をつけていますか?
この「目的」によって、家計簿の作り方というのは変わってくる。このごろ、そうした結論に至りました。

1.家計簿をつける目的


①家計の分析
とにかく家計の節約につなげたいのであれば、買ったものを細かく書き出す。ものごとにどのお店で買ったら安かったのか比較したり、何にお金を使っているのか細かく知る必要がある。

②家計の把握
でも、とくに見返すことがないのであれば、細かく書くのは逆に負担だったりする。総額さえわかればいいので、最悪家計簿自体要らないかもしれない。



私はここ数年、この2つの目的の間で、自分の着地点がわからず、いろいろなやり方を試しては挫折してきました。
そう、まずは「目的」を知る必要があったのだと思います。

今日、9月29日のとっておき家事では《家計簿について考える》をテーマにしました。

2.総額を把握してわかったこと


貯金の残高が底をつきそうになり、冷や汗をかいたことがあります。
とくにむだ遣いしていたわけではありません。毎日高級なものを食べているとか、服を大量に買ったとか、頻繁に遊びに出かけているとか。
そういったことは一切していないのです。

でも、使えるお金がどれくらいあるのかを、きちんと意識せず、学生時代の金銭感覚のまま使っていました。

たとえば帰省を2回すれば当時のボーナス1回分近くの金額になるのに、学生時代の金銭感覚のまま年に3回帰省していたなど。

当時は「きちんとした家計簿の形」にこだわり、続けることができずにいました。
買ってきたものを1円単位で品物ごとに計算して、書き込んで。10日続けばいいほうです。でも、そうして苦労してつけたものを見返すかというと、それも一切ありませんでした。

また、スーパーなどのお店で買ったものは記録できても、ネットショッピングの記録がぷっつり抜けていたのも問題でした。
生活費以外の買いものが多く、そこを把握できていなかったからです。

つまり、私にとって家計簿をつける一番大きな目的は「家計の総額を把握すること」だったのです。
そういう意味では、費目を細かく分けたり、きちんと1円単位で記入したりする必要はありませんでした。

そのため、食費に関しては、WAONに1万円ずつチャージしていき、記録を取るのをやめました。月末になったらチャージ金額を低く設定します。1度に3000円くらい。
すると(チャージした金額=今月の食費)とわかります。


3.家計分析のこつ

ところが、そうして総額を出してみるとやっぱり使いすぎでした。
では、なににむだ遣いをしているんだろう?総額把握だけではそれがわかりません。

分析するために、再度家計簿を取り入れることにしました。ここから2年ほど、さまざまなやり方で試行錯誤をくり返しています。

その中から得た発見をいくつかご紹介します。

(1)費目はオリジナル化

費目は市販のものでは当てはまらないと気づきました。
たとえば「猫費」。ここには猫のために使ったイレギュラー費を入れます。猫の生活費(フードや猫砂)は毎月の生活費に入れます。

「デート費(現・家族費)」は、夫(今は娘も)と週末に出かけるために使ったお金をすべてまとめています。これがとても便利です。
それまでは、使ったお金を「外食費」「交通費」「レジャー費」など振り分けて続かなかったのです。ひとまとめにすれば集計がとてもラクです。

私の場合、分析しようと思っても「費目」を細かくすると書くのがめんどうになってしまうのです。なるべくまるっと包み込めるような費目分けを。ということで、こんなふうになりました。

◎固定費
ここは割と一般的で細分化。家賃、光熱費、奨学金返済など。計算不要なので細かくても続きます。
今月の収入から引きます。

◎生活費
食費・消耗品費・家族費・雑費 の4種類だけ。
今月の収入から引きます。

◎特別費
上記2つに当てはまらないものはここ。
たとえば、集めている漫画、家族の洋服費など。基本的に「1回ぽっきり」のお金です。
これは「今月の収入」から引くと必ず赤字になるので、「年間のボーナス予想+貯蓄」の金額から引きます。

(2)1円単位で書かない

使ったお金は「100円単位」で記入しています。10円以下は四捨五入します。

例:
426円 → 400円
489円 → 500円



「切り捨て」にすると使った総額とかなりズレが出てきそうなので「四捨五入」。これならプラマイゼロとまではいかなくても、ある程度差異を減らせるのではと思っています。

1円単位で書くのをやめただけでも、計算の煩雑さがぐっと減りました。


家計簿はまだまだ試行錯誤を続けていきますが、やり方を変えても「1円単位で書かない」や「費目をオリジナルにする」など変わらないメソッドもできてきました。
あとはもう少し、自分にあったフォーマット作りを考えていきます。

▼家計シート ver1.01

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上 :今月の生活費(金額のみ記入)/今月の特別費(買った品名と金額を記入)
左下:今月の家計まとめページ(収入/固定費/支出合計/貯蓄)
右下:今月の研究(ムダ把握のために1月に1項目決めて金額を把握)



大まかなベースはこの状態で半年ほどやってきているので変わらないと思います。
細かい部分の使いやすさを検討中です。


365日のとっておき家事 Story 『幽霊の花嫁修業』

9月29日 冷菓

▼0話目を読む/1日1話目安で更新しています
http://blog.livedoor.jp/rincaji/archives/20162017.html




『その女の正体は、物語の終盤まで分からない。すべての記憶を保持している私の脳内からさらさらとこぼれ落ちてしまっている。次の世界では彼女の敵になり得るその芽をあらかじめ排除しておこう。そう誓うのに、その記憶さえ持っていくことはできない。
そして手遅れになってはじめて、すべての世界での彼女の情報が洪水になって押し寄せてくる。(相楽シスカ『冷菓』)』

エリカちゃんにすすめられた本は、そんな冒頭で始まっていた。

紫鶴子さんが帰り、優花が長い昼寝から目覚めない。夕方でもずっと明るい日々が続いていたけれど、ほんのすこしずつ日が暮れるのが早まってきたような気もする。電気をつけていない部屋のなかは、カーテンを開けていても、ほんのり暗い。

ほんのわずかに開けたままにしている窓から吹き込んでくる空気も変わった。花夜子はきょう、今年はじめて長袖のワンピースに腕を通した。


ソファに腹ばいに寝ころんで、わずか数行に目を通したところで、優花が泣き出した。正直、ほっとした。読まなくていい理由ができたからだ。
花夜子は非現実的なものがあまり好きではない。エリカちゃんのすすめだから、断れなかっただけ。

思えばエリカちゃんは、中学のときから、そういう夢のようなものに憧れていた。吸血鬼に悪魔に妖精。そうしたものの息づく世界。
エリカちゃんはいつもバッグにそうした小説を忍ばせて、花夜子にこっそり渡してくれたけれど、最後まで読み進められたものは1冊もなかったのだ。


そろそろ閉めようと窓辺によると、どこからか「ちりん」と音がした。裏のアパートでは年中風鈴を吊ったままにしているから、それだろう。

でも、心なしかいつもより儚い音に聞こえた。夏が溶けていくような。先程の小説のタイトルが頭に残る。冷菓。アイスクリームやシャーベットのこと。

冷蔵庫にあった、水切りしておいたヨーグルトにジャムを混ぜた。赤く染め上げて、バットに移し、冷凍庫へ入れる。この夏は巨峰のシャーベットをよく食べた。夏に食べたくなる。
でもコンビニに置かれているアイスクリームも、こっくりとした甘いものに変わってきた。マロン、チョコレート、スイートポテトなど。

夏の最後の名残を、ふいに食べたくなったのだった。

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最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も素敵な1日になりますように。


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