先日から書いている、年賀状ひとことコメント作りを楽しくラクにする【今年のハッピーニュース】記事です(詳しくはここ最近の記事をどうぞ)。
今日は洗い出したハッピーニュースを「コメント」に昇華するこつについてまとめました。



今日、11月14日のとっておき家事では《年賀状支度(ハッピーニュース探し)》をテーマにしました。

今日のとっておき家事ノート



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もらったときにうれしくなるコメント。
いつまでも印象に残る一文。

そんなメッセージというのは、たいてい「自分」にフォーカスをあててくれているものではないかと思います。

そう考えると、コメントを書くのがむずかしいのは「自分とライフスタイルが異なる人」なのかもしれません。

たとえば子どものこと。今の自分にとっては「当たり前」の知識であっても、子どもが生まれる前の自分にはまったく知らなかったことというのはたくさんあります。そうした情報は昔の私にとってはまるで「専門用語」のような未知の言葉だったはずです。

だから、子どものいない友だちに書くコメントならば、
①なるべくそうした”専門用語”にならないように注意する。
②そもそも子どもに関連のない”ハッピーニュース”から話題を選ぶ。
去年はこの2点を心がけました。

▼たとえば今年のハッピーニュースのうち、「ボーネルンド(子どもが遊べる施設)へ行った」というものをいくつかのコメントに書き換えてみます。


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【A】このごろ、○○駅のボーネルンドによく行きます。12歳までの子が楽しく遊べるので、今度お互い家族で一緒に行きませんか?

→そのまま「ボーネルンド」という施設を出して、子どものいる友人家族をお誘いする内容。


【B】このごろ、○○駅周辺へよく行きます。今度そのあたりでお茶しませんか? ~があって楽しいです。

→しばらく会っていない、子どものいない友人向けにアレンジしたもの。本当に会いたいのなら、単に「会おうね」「遊ぼう」というよりも、具体的な言葉が入っているほうが実現しそう。


【C】この前、子どもに買った絵本が『○○』というものなんだけど、これって小学校の教科書に載ってたよね。すごく懐かしくなりました。

→連想ゲーム方式で。同級生への年賀状を想定。「ボーネルンド」→「おもちゃ」→「絵本」...と話題を変換していきます。



このように、ひとつの「ハッピーニュース」から、いろいろなコメントに昇華させることができます。
いずれも「趣味、好きなもの、年代...」といった【相手】の情報にフォーカスするのが、読んで楽しくなるコメント作りのポイントだと私は考えています。

***

そして最後に、今年から試してみたいことがあります。
それはコメントの下書きをすること。私の場合、パソコンで打つほうがすぐにすむので、年賀状をお渡ししたい人みんなへのコメントをまずはテキストファイル等に打ち出してみます。
(文字数もわかるので書くスペースが足りなくなるなども防げそう)

そのうえで「自分がこのコメントをもらったとき、返事を書きたくなるか?」についても考えてみると、もらった方が楽しい気持ちになる一文につながるのではと考えています。


もちろん、人それぞれの好みによると思いますが、私は年賀状をもらうとうれしいし、コメントがあるともっとうれしいし、それがお返事したくなるようなものだとさらにうれしい。
だから、どうせお出しするのなら、そうしたコメントを書いてみたいと思っています。


365日のとっておき家事 Story 『ヒロインの親友』

11月14日 見えなかったもの


▼0話目を読む/1日1話目安で更新しています
http://blog.livedoor.jp/rincaji/archives/20162017.html



しばらくお休みしましたが、きょうのお話に続くため、進行上入れておきたかった「ふわふわパンケーキ」を過去記事に追加しました。
>>10月28日「ふわふわパンケーキ」


***

冷蔵庫から昨日作っておいた蒸し野菜を取り出す。使う大きさに切った野菜に火を通しておくと、切るところからはじめなくていいので、煮込み料理がぐんとかんたんになるのだ。その蒸し野菜たちをビーフシチュー(というより煮込んだ牛肉)に入れたちょうどその瞬間、玄関のほうで音がした。航くんが帰ってきたのだった。

彼は玄関を開けるなり「出たよ、相楽シスカの新刊!」と、持っていた書店の袋をがさがさと乱暴に破り、表紙をこちらに向けた。こんなにうれしそうな表情は久しぶりに見た気がする。

相楽シスカ。
その名前にどきりとした次の瞬間、「あれ? エリカ、先に買ってたんだ。2冊になっちゃったなあ」と航くんが言った。

私はつとめて平静を装って「でも、これで読む順番を争わなくてすむね」と答えた。

相楽シスカはあなたも会ったことがある人だよ。そう言いたかったけれど、どうしてかその言葉は喉でつかえた。

この新刊は、まだ書店に並ぶ前の、昨日の夕方、リュージにもらったものだ。喫茶店で連絡先を交換したあと、1日何通か、メッセージが届くようになっていた。

ほかの男の人とメッセージをやりとりするのが、なにもなくても航くんに後ろめたいような気がして、返信をしていなかったのだが、まるで自分のつぶやきか日記かのように、リュージは彼の日常を切り取って私に送ってくる。
だから、一緒にいないのに、そばにいるような感じがして、不思議な気分だった。

その日は「やばい! スグルっちがやばい! 今すぐ来て!」というメッセージが入っていた。花夜子に関連のあることかと、近所の公園へ急いだ。

ところが、彼はゆったりベンチに腰かけていて、私を目にとめると「よう!」と笑った。

「へへ、花夜子ちゃんから、デコが大ファンだって聞いてたんだ。いや、正確にはスグルっちが聞いたんだけどね。家に帰ったら自分の本があってびっくりしたって言ってた。」

私は二人分の距離をあけて彼の隣に座った。

「でさ、これ! スグルっちの新刊。まだ発売されてないの。今回の絵はさ、色とか超工夫したんだ」

表紙のイラストは、ここではない世界の幻想的な森にヒロインの後ろ姿があるというものだった。目の前にいる軽い態度の人間が描き出したとは思えない、不思議な組み合わせの色がきちんと調律された絵に、私は思わずほう、とため息をついた。

するとリュージは満足げにほほ笑み、立ち上がった。

「じゃあ、オレ行くな。寒いからデコも体大事にしろよ!」

それだけ言うと、彼は駆けていった。リュージは昔のままだ。同い年の男性だとは思えない。


姉にメイクを教えてもらって、高校生になって人と打ち解けられるようになって。少しずつ自信を積み重ねてきたり、人とのかかわり方がわかってきたりした。

そうして今になって、少し後悔することがある。あのときに今の自分だったら、もっと仲良くなれたんじゃないか。そう思える人がたくさんいるのだ。

リュージのことがいつも怖かった。
髪を染めていて、ほかの男子にはない甘い香水のにおいがして、私を見るといつも変なあだ名を呼びながら駆け寄ってきて。

でも今は怖いとは思わない。短い時間で帰っていったのもたぶん、体を思ってくれてのことだろう。家は確かここから1時間以上もかかる場所だったはずなのに、わざわざこうして本を届けてくれた。

リュージが声をかけてくれたのは、浮いている私に気を遣ってくれていたのではないだろうか。いやだったあだ名も、もしかしたら、ほかの人に親しみを持たせてくれるためだったのかもしれない。
大人になってみないと見えないものはたぶん、たくさんあるのだ。


その夜私は、相楽シスカの正体と、挿絵を描いているリュージの話を、航くんに打ち明けた。


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最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も素敵な1日になりますように。


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