お弁当にまつわる情報をまとめた【魔法のおべんとうノート】を作りはじめました。 ここでは、要となる「レシピページ」を書くヒントをご紹介します。

つくりかたのポイントは<レシピを翻訳すること>。
私の「料理への苦手意識」。原因のひとつは「レシピを読むのがとても苦手」ということでした。レシピを翻訳すれば、迷わないし、忘れません。

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目次
レシピを翻訳すること
レシピ翻訳のこつ
  ①英語的文法で書く
  ②1工程=1動詞の原則
  ③手順1の前にある「ゼロ」を探す
魔法のおべんとうノート用 翻訳メソッド

レシピを翻訳すること

レシピを翻訳する。これは、自分のわかりやすい書き方で、レシピを編集し直すことを言います。

私は長いこと料理に苦手意識を持っていました。

原因のひとつは、とても意外なことでした。 「レシピが頭に入ってこない」のです。それが面倒くささにつながったり、読み取れてない情報によって失敗につながったりしていました。

では、レシピを翻訳するとは、どういうことでしょうか。
具体例をご紹介しましょう。

あなたは、AとBのどちらがすっと頭に入りますか。

【A】
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【B】

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一般的なレシピの形式はAタイプが多いです。

ひとつの工程(①②③などの部分)にたくさんの動作が入っています。
これをBのように書き換えることを「レシピの翻訳」と呼んでいます。

ただし、Aのレシピが悪いというわけではありません。工程数が少なく、簡単そうに見えることで「作ってみよう」という気になるからです。


また、図解するのもひとつの方法です。 私はよく作る定番料理に関しては、一枚絵のレシピカードを作っています。これでその都度文字を読む手間なく、一気に全体像を把握することができます。


①英語的文法で書く

1番大切なのは「英語的文法で書く」ということ。
日本語の文章というのは「今何をするのか?」という行動を見落としやすいのです。
たとえば・・・

(英語) Simmer for 10 minutes.

(そのまま訳す)煮る(弱火)10分間

(整える)10分間、弱火で煮る


このように、日本語では、「何をするのか?」という行動を表す言葉が最後に来るのです。



だから、このように書き換えてみます。

(Before)10分間、弱火で煮る

(After)煮る(10分/弱火)

とてもすっきりしてわかりやすくなります。

②1工程=1動詞の原則

これは、レシピのひとつの工程に、なるべく1つしか動詞を入れないということです。

たとえば、こういう表現を見たことがないでしょうか。

①ガクを取り除き、板ずりして水洗いしたオクラを、たっぷり沸かしたお湯に塩を入れて中火でさっとゆでる。



これを見たときに今することがわかりにくいように感じます。
だから、工程数が多くなったとしても、まずは「1つずつ」に分解していきます。

①オクラはガクを取り除く。
②板ずりする。
③水洗いする。
④塩を入れて沸かしたたっぷり のお湯で中火でさっとゆでる。


工程数は増えてしまうけれど、今何をするのかが明確になります。

③手順1の前にある「ゼロ」を探す

先ほどの例で、ひとつだけ情報量の多いものがあったはずです。そう、工程④。
ここには、「①」より先にやっておきたい下ごしらえが含まれています。

レシピの途中に下ごしらえが挟まれていることで、熟読したあとで料理をはじめないと効率が悪くなったり、失敗する原因になったりします。

<編集前>
①オクラはガクを取り除く。
②板ずりする。
③水洗いする。
塩を入れて沸かしたたっぷり のお湯でゆでる。



<編集後>
お湯を沸かす
②オクラはガクを取り除く。
③板ずりする。
④水洗いする。
⑤オクラを中火でさっとゆでる。



ワンポイント:

⑤の工程、実はまだ情報量が多いです。これを「オクラをゆでる(中火/2分)」というように、「~を~する(火加減/加熱時間)」と書き換えることですっきりします。

下ごしらえの工程が省かれていたり、「さっと」「じっくり」などあいまいな表現になっている場合、面倒でも調べてからレシピを書いたほうが、その都度調べずにすみます。




魔法のおべんとうノート用 翻訳メソッド

では、最後に私の実際のレシピをご紹介します。

①まずは下地作りから。線を4本引きます。

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②左側が、「レシピ名」「保存期間」「材料」欄です。

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③右側に翻訳したレシピを書きます。

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④一番右の3本線に囲まれた部分は、「火加減(またはレンジかどうか)」「加熱時間」「蓋やラップの有無」を記号で書き込むところです。自分仕様になっているので少しわかりづらいかもしれませんが、こうしてまとめることで可視化できます。

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【Q&A】 ---このブログについて---

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私が「とっておき家事」で行った内容と気づきがおもな更新内容です。なるべく読みものとして楽しんでいただけるよう、心がけています。

Q.だれが書いているの?

三條 凛花(さんじょう りんか)といいます。整理収納アドバイザー1級の資格を保有しています。コラムやエッセイを書くのがおもなお仕事です。
ほんの数年前まで、足の踏み場もない部屋に住み、日々の家事もままならない状態でした。そこから自力で脱出し、人並みに家事ができるように。今の私にとって、家事とは「心を整えるツール」と呼べるくらい、かけがえのないものになっています。(もちろん、面倒だ!と思うときもありますが)
そのため、このブログでは掃除術やお料理術などを紹介することはほとんどありません。家事そのものというよりも、どうしたら家事が楽しくラクになるのか? というヒントを日々研究していくブログだとお考えください。

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とっておき家事は、1日ひとつ、ふだんの家事に加えて少しだけ特別なことをするものです。「家事」とついていますが、どこまでを「とっておき家事」と設定するかの線引きは自分で決めます。私は「家事=イエのコト」とし、家で行うこと全般や家族のことなど幅広く取り組んでいます。さらに詳しく知りたい方は、著書『
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