もうすぐ2月。
春からの新生活のために、そろそろ動き出す方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私がひとり暮らしをはじめたのは、約10年前。母の手伝いをしなかったので、予備知識なしでのスタートとなりました。
そのときの失敗や困ったことを踏まえ、これから、新生活に向けた【家事覚書】シリーズを少しずつ書いていきたいと思います。


ひとり暮らしだったり、はじめて家事をするときだったりに「何をしていいかわからない」という悩みが少しでもなくなれば……と思っています。

私自身は、ひとり暮らしスタート時はわりといい感じで進んでいました。予備知識はなかったけれど、家事が好きだったから、はじめての料理を楽しんだり、部屋を飾ったり……。

でも、家事のやり方を知らずにうまく回せるのは、暇で、ものが少ないからだったのだと思います。
就活時代に部屋が散らかり、ものが増え、そのまま社会人になって残業続きでさらに散らかり、そして結婚してさらにものとやることが増えたことでキャパオーバーしてしまった……という経緯で、長いこと家事に苦手意識がありました。

最初からこういうことをしていればよかったな、と思うこと。
そして今工夫していることの中でひとり暮らしの方でも取り入れやすいこと。
そうした内容をまとめていきたいと思います。


▼ちなみに、家事初心者だったときの悩みについてアンケートを取ってみたのがこちらです。


さて、この記事では、基本的な家事のうち、片づけ・洗濯について触れます。

できればノートを1冊用意して、✓マークのついたものを調べたり、考えたりしてください。この積み重ねで生活が回るようになるはずです。
一度調べてしまえば、あとは忘れてもノートを見るだけでいいのですから。

*目次*
1.家事ってなんだろう?
2.片づけ
  2-1. ごみを溜めないこと
  2-2. ものが床に落ちていないこと
3.洗濯
  3-1.汚れた服がないこと
  3-2.洗濯機の手入れをすること
  3-3.洗ったものがしまってあること
  3-4.定期的に寝具を洗濯すること



家事は、上を目指すときりがありません。
ここでは最低限のものを中心にご紹介しました。

1.家事ってなんだろう?

そもそも「家事」って何を指すのでしょう。
私の場合、疑問はそこから始まりました。そして、ひとり暮らしスタートから10年以上経った今思うのは、家事の定義は自分が決めるということ。人によって家事の線引が違うのです。

ただ、この記事では、学生のひとり暮らしの場合はこのあたりを「家事」と考えておくと気がラクになるというものをまとめました。
慣れてきたら少しずつ内容を変えてみるといいと思います。


2. 片づけ


2-1.ごみを溜めないこと


ごみの種類は、ざっくり分けると可燃ごみ・不燃ごみ・資源ごみ・粗大ごみです。それぞれ出し方が変わります。

ごみの収集ルールは、住んでいる街によって変わります。だから、ひとり暮らしを始めたらまずは「地域のルール」を調べましょう。
入居時や転居時に手に入ることもありますが、なければ、住んでいる市区町村のホームページを確認すると見つかるはずです。たいていはポスターのようになっているので、ノートに挟んだりまとめたり、ごみ箱やごみ袋の近くに用意しておけば迷いません。

また、賃貸マンションの場合「マンションのルール」も存在します。私の住んでいるマンションでは、24時間ごみを出すことができます。でも、そうじゃない場所もあります。いつ、何を、どのように出すのかを確認してみましょう。

さらに、ごみ箱を場所ごと(洗面所、キッチン、リビングなど)に用意しておくこと、ごみ袋のストックを用意しておくことが大切です。

住んでいる街によっては、決められたごみ袋をスーパーなどで購入して使わなければいけないケースもあります。それも「地域のルール」を確認するときにチェックしておきましょう。

ごみ袋のストックは、ごみ箱の底に入れておくと便利です。
私は、2パックのごみ袋をストックとして常備しています。1つめはパッケージを破いた状態、もう1つはパッケージをつけたまま入れます。
こうすると、パッケージに入ったものが出てきたときに「新しく買い足そう」とわかるからです。

学生さんの場合、日々溜まっていくプリント類やノート、教科書などの置き場所を考えておくのも大事です。どのタイミングで捨てるかも決めておきます。

▼こういうボックスを使うと、授業ごとに放り込むだけでいいので便利です。
授業だけでなく、たとえば学校のとっておきたい書類、奨学金などもカテゴリ分けしておくとなくさずにすみます。説明書類を入れるのも便利。




▼こういった冊子状にできるファイルにまとめるのもおすすめ。




✓ごみの「地域のルール」を調べよう
✓「地域のルール」を見やすい場所に用意しよう
✓ごみの「マンションのルール」を調べよう
✓ごみ箱を置く場所を決めよう
✓ごみ袋の種類を調べよう
✓ごみ袋をセットしよう



ものが床に落ちていないこと

散らかった状態を目にすると、ふしぎとやる気が奪われてしまいます。それは、なにかをする前に片づけなければいけないからです。
だから、忙しくて散らかってしまったときや、引っ越したばかりでものの置き場所に迷っているときなどは、とりあえず大きなカゴを用意して、そこに詰め込んでおきます。

もちろん、きちんと置き場所を決めて、そこにしまうのがベストです。でも、実際に生活してみないと便利な置き場所は見つからないかもしれません。そういうときは、整理された状態じゃなくても、とりあえず床に落ちていない状態にすれば大丈夫です。

ただし、大事なポイントがあります。それは、かごの中身をいつまでもそのままにしないこと! 時間のあるときに置き場所を考えたり、元に戻したりしなければ、かごからあふれ出してしまいます。

だから「いつかごを空っぽにするのか?」を決めるようにしましょう。
毎晩寝る前に、毎週日曜日に、ものがあふれたタイミングで、など。

✓大きなカゴや箱を用意しておこう
✓カゴの中身をきちんと片づける頻度を決めよう



3.洗濯

3-1.汚れた服がないこと


まずは汚れた服がない状態を目指しましょう。
ひとり暮らしの学生さんだったら、ひどく汚れることはほとんどないと思います。なので、基本的には「ふつうの洗濯」で大丈夫です。

洗濯の基本的な流れは、洗濯ものを仕分けする→洗濯機に入れる→洗剤を入れて洗濯機を回す→取り出して干す→取り込む→しまう(※場合によってはアイロンがけ)です。

洗剤はいろいろ売っていますが、まずはふつうの洗濯洗剤と、柔軟剤の2種類があれば大丈夫です。ドラッグストアやスーパー、ネットなどで買えます。
いろいろ試してみましたが、手軽さでいうと、洗濯洗剤はジェル状のものがもっとも便利に感じます。




仕分けの方法は、ぜひ自分で調べてみてください。
そのほうが早く覚えられると思います。

ただし、注意が必要なことがあります。それは、洋服のなかには、家で洗うことができないものもあるということ。
洗濯ができるかどうかを知るためには「洗濯表示」を確認しましょう。洗濯表示は服のタグ部分に書いてあります。アイロンがけできるかどうかなども、ここに書いてあります。

もし「家庭での選択が不可」のマークがあった場合、クリーニングに出す必要があります。

✓洗濯機の説明書を読もう
✓洗剤を用意しよう
✓洗濯ものの仕分けの仕方について調べよう
✓洗濯表示について調べよう

3-2.洗濯機の手入れをする

洗濯機の手入れも定期的にする必要があります。
しなくても洗うことはできるけれど、服のいやなにおいの元になったりするからです。

洗剤を入れる部分を取り外して洗う。ゴミ受けを外して髪の毛などを取り、洗う。洗濯槽掃除を行う……。

いずれもかかる時間は長くはありません。洗濯のついでに、週1度でも、月1度でもいいので、さっと行えると便利です。
洗濯槽掃除については市販の洗剤を使って、つけおきするだけなので手間はかかりません。

▼こんなの



✓洗濯機の説明書でお手入れ方法を確認しよう
(洗濯機のそばに説明書を置いておくといつでも確認できます)
✓洗濯槽掃除用の洗剤を購入しよう



3-3.洗った洗濯ものがしまってあること

洗って干した洗濯ものは、夕方までに取り込んでおきましょう。
洋服をハンガーにかけて干すと、そのままクローゼットに入れられるのでとても便利です。

個人的には「畳む」より「かける」収納がおすすめです。畳むのは時間がかかるからです。でも、収納力がアップするのは畳む収納のほう。
好みのほうを選んでみてください。

closet
私のクローゼット。
洗ったらこのハンガーに干して、
乾いたらそのままクローゼットにへ戻します。

✓干し方のこつを調べてみよう
✓洗濯に必要な道具(物干し竿やハンガー、ピンチなど部屋に合わせて)を用意しよう



3-4.定期的に寝具を洗濯すること

寝具は定期的に洗濯しましょう。

私は曜日とリンクさせて、どの寝具を何曜日に洗うのか?を決めています。実際には先取りしたり、あとからやることもあります。でも、事前に「この日にやりたい」と決めておけば迷わないですむのです。

✓寝具の洗濯日を決めよう



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▼アンケートで教えてもらった「家事初心者時代の悩み」















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【著書】---暮らしをラクに楽しくするヒント集---

365日のとっておき家事: もっと暮らしやすい家と時短のしくみづくり (単行本)
三條 凛花
三笠書房
2017-12-08
この本を読むと「やりたいことがたくさんあるのにうまく回らない」という悩みが解決します。1日にひとつだけ、少し特別なことをするのです。これを「とっておき家事」と呼びます。でも、それを続けていくためにはこつがあります。そこで、とっておき家事をどなたでも続けやすいようにメソッド化し、今日やりたい家事テーマがすぐに決まる"公式ガイドブック"としてつくりました。


時間が貯まる 魔法の家事ノート
三條 凛花
扶桑社
2017-03-02
この本を読むと「考えない、探さない、迷わない暮らし」を手に入れることができます。暮らしや家事にまつわる情報をすべて1冊のノートにまとめるのです。作るのに時間は必要です。でも、1度作ってしまえば、何度も調べ直す必要がなくなります。この本では、まとめ方のこつと、まとめておくと便利なことを実例を交えてご紹介しています。\重版! 6刷です/


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【Q&A】 ---このブログについて---

Q. このブログは、どんなブログ?

このブログのキーワードを3つに絞るとしたら、「とっておき家事」「ノート術」「時間術」です。
私が「とっておき家事」で行った内容と気づきがおもな更新内容です。なるべく読みものとして楽しんでいただけるよう、心がけています。

Q.だれが書いているの?

三條 凛花(さんじょう りんか)といいます。整理収納アドバイザー1級の資格を保有しています。コラムやエッセイを書くのがおもなお仕事です。
ほんの数年前まで、足の踏み場もない部屋に住み、日々の家事もままならない状態でした。そこから自力で脱出し、人並みに家事ができるように。今の私にとって、家事とは「心を整えるツール」と呼べるくらい、かけがえのないものになっています。(もちろん、面倒だ!と思うときもありますが)
そのため、このブログでは掃除術やお料理術などを紹介することはほとんどありません。家事そのものというよりも、どうしたら家事が楽しくラクになるのか? というヒントを日々研究していくブログだとお考えください。

Q.とっておき家事とは?

とっておき家事は、1日ひとつ、ふだんの家事に加えて少しだけ特別なことをするものです。「家事」とついていますが、どこまでを「とっておき家事」と設定するかの線引きは自分で決めます。私は「家事=イエのコト」とし、家で行うこと全般や家族のことなど幅広く取り組んでいます。さらに詳しく知りたい方は、著書『
365日のとっておき家事』をご覧ください。また、ほかの方の実例はtwitterのハッシュタグ「 #とっておき家事 」をご参照ください。

Q.とて家事ラボとは?

「とて家事ラボ」は、とっておき家事に挑戦してみたい読者さんをサポートするために作った無料のグループです。次回の募集は2018年12月です。


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最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も素敵な1日になりますように。



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