ここ10日ほど、毎日「今日も100点満点の一日にしよう」と考えながら過ごしています。


近年は「がんばらない」ことがブームになっています。もちろん私も「がんばらない」をたくさん取り入れています。が、こうして「がんばる」というのはたぶん、世の中の流れからはすごくずれていることです。


「がんばる」と「がんばらない」の定義が自分のなかであいまいだったので、どこか違和感があるまま過ごしていました。
そして、この10日間で「なんだか違う」の正体がわかりました。

私は本当は「がんばりたかった」のだと気がついたのです。

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*目次*
 はなまる毎日を目指して気づいたこと
 はなまるの定義は「完ぺき」じゃない
 理想は大きく、目標は小さく。
 みんなのとて家事3選



はなまる毎日を目指して気づいたこと

私の10日間は、他の人の目から見たら「100点満点」ではないかもしれません。


いつもより遅めに起きてしまった日。日課のテレビ体操をできなかった日。洗濯を1回分さぼった日もあります。

それでも、私にとっては、その1日いちにちが ”はなまる” を描いてあげたいくらいがんばったものになっていました。



毎日100点を目指そう。ーーそう考えたのにはきっかけがあります。ママ友のおうちにお呼ばれをしていたある日のことです。

娘のお世話で予定外のことがどんどん重なり、洗い物をそのままにして、待ち合わせ時間に遅れないように急いで家を出ました。そうして楽しく過ごし……帰りぎわにラインをもらって、たまたま、別なママ友から野菜のおすそ分けをしてもらい、少し話してから帰路につきました。

楽しいながらもぐったりして帰ってくると洗いものの山!



最初から「がんばらなくていい」と決めておくと、私の場合は「今日はこの時点で完ぺきじゃないからいいや」と諦めてしまうことが多いです。「今日はがんばらなくていい」と。

もらった野菜の調理も、後回しにしたはずです。
でも、なんとなくそうしたくなくって、洗いものを片づけ、野菜もすべて使える状態に半調理し、部屋の掃除も片づけも、2度目の洗濯もどんどんこなしていきました。

すっきりと片づいた部屋を前に、「もしかして、最初からがんばらないって決めてしまうのはもったいないことなんじゃないだろうか?」と思ったのです。



ーーがんばらなくていい。誰かにそう言ってもらえると、すごく気持ちがラクになるものです。でも、自分自身で最初から決めてしまうのは、諦めにつながりやすいのだと気がつきました。

だから「がんばらなくてもいい」の前に、ひとこと付け足してみることにしました。

(今日の自分の最大限を超えて)がんばらなくてもいい」です。

これは言い換えると「今日の自分のできる範囲で、ベストを尽くそう」になります。

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これまで通り、体調や気持ち、持ち時間に合わせて、何をして、何をやめるかを決める。好きじゃないことや苦手なことは削っていきます。そのスタンスは変わりません。

でも、それと「最初から諦めてしまうのはまた別」なのだとわかりました。


はなまるの定義は「完ぺき」じゃない

さて、この10日ほどを私は「100点毎日」と呼んできました。いろいろ考えてみて「はなまる毎日」のほうがいいのかな、と。

100点だと「完ぺき」のニュアンスが強いです。「はなまる」という言葉は「がんばった!」という達成感を込めた言葉に私は感じます。


だから、【今日の自分にとってベストを尽くせた日】を「はなまる毎日」と名づけて、それを何日続けられるかにチャレンジすることにしました。これを書いている今の時点で、ずっと継続できています。

これって、私にとっては驚くべきことです!


どうしても体力や気力が追いつかない日が出てきます。そういう日でも、本当は最低限のことができているんだけれど、+αのことが出来なかったときは「今日はいまいちだな」と、無意識のうちに評価していました。

さらに、この取り組みをはじめた当初は「具合が悪かったら駄目だろうな。そうしたら、次の日からがんばればいいや」と思っていました。


でも、この10日間のうち、ひどい頭痛に悩まされたある日も「はなまる」に認定できたのです。

頭痛持ちなのでこれからどうなるかは目に見えていて、ずきずき痛み出した最初のころに「このままだと夜家事が終わらなそうだな」と思い、すべてを1時間繰り上げてやっていくことに決めました。

洗い物、洗濯、子どものお世話……。ふらふらになりながら、最低限のものだけ済ませてふとんに入ったのは19時。そのまま翌朝5時まで眠りました。

できたことは最低限だけど、明け方に目を覚ますと、すっきり片づいた部屋に、きれいに干してある洗濯ものを見て、うれしくなりました。

昨日、諦めずにがんばったから、この心地よい状態があるんだ、と。

理想は大きく、目標は小さく。

何事においても、私が心がけていることがあります。それは【理想は大きく、目標は小さく】ということです。

理想は「できなくても仕方ないけど、できたら素敵だと思うこと」を指します。この記事のテーマで言うと「はなまる毎日を目指すこと」。

目標は「今すぐここでやるべきこと」です。この記事のテーマで言うなら、「今この瞬間からするべき行動」を指します。これについては「がんばらない」をどんどん取り入れていきます。



理想は、目標の積み重ねでできています。

どんなに大きな理想でも、それが運によって作られるのでなければ、小さな目標をこつこつ重ねていけば叶うのだと信じています。

一見、むずかしくて、ハードルが高そうに思える「はなまる毎日」も、今できることを諦めずに積み上げていくことで10日ほど続けることができました。この「諦めない気持ち」を大事に毎日を過ごしていきたいと思います。


▶今日からできる「はなまる毎日」のつくりかた

① 1日のスタートに失敗しても「今日」をあきらめない。

②  何時からでも始動できると考える。

③  「これをやれば明日がラクになる」と思うことをやる。

④  しんどいときは、投げ出すのではなくて、できる範囲でベストを尽くす。

⑤  だらだらしてると感じたら「だらだらの終わり時間」を決めて動き出す。



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『√365』-将来の夢

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CharacterDesign & Illustration : イラストレーター・ねこがえるさん

おまけで毎週月曜日に更新している1話完結の家事小説です。
▼0話目・目次はこちらへ。
http://blog.livedoor.jp/rincaji/archives/route365/0.html



「おかあさんは将来、何になりたいの?」

それは誕生日のことだった。家族に祝われながら、ろうそくの火を吹き消したとき。それまで私の顔をじっと見つめていた娘がふと口にした。
義父母も夫も、上の娘も、みんなどっと笑う。私もつられて笑う。

「ママは、童話作家になりたかったんだよ」

そう答えると、娘は不満げに口をとがらせた。

「なりたかったものじゃなくて、将来だよ、将来!」

「そうだ、梨衣子はママにプレゼントを用意したんだったよな」と夫が話題をそらし、娘の意識は得意の似顔絵のほうに移ったようだった。

彼女のひとことが最初からなかったかのように場は和んでいたけれど、私にとっては違った。寝るときになっても私の気持ちを揺さぶり続けていた。

ーー将来。30歳になった私に、そんなものはあるのだろうか。




学校の中で一番好きな場所は図書室だった。
小学生のころ、休み時間はずっとそこにこもって、棚の端から順に本を読んでいた。どうしても興味のないものもあって、すべて読みつくすことはできなかったけれど、好きな児童書の類いならほとんど制覇したのではないだろうか。

息をするように物語を書きはじめていた。高校生になると、児童文学のコンテストに応募するようにもなった。大学卒業前に書いた物語は、かなりいいところまでいった。ーーこのまま行けば、デビューできるかもしれない。そう期待してしまうほどに。

でも、突然ぷっつりと電源を落としたように、その夢は消えてしまった。



働き始めたら、物語を書く時間はなかった。いや、書きたいと思えるものがなにも浮かばなくなったのだ。そして何もしたくなくなった。

押しつぶされそうな満員電車。乗り換えで降りる新橋駅の構内の人の波。不機嫌なときは私のデスクの周りをうろついて、あら探しをする上司。仕事をすべて押しつけて帰っていく先輩。仮病を使って休む同僚の仕事も私にすべて回ってきた。

終電間際の電車に駆け込むと、同じような人々のぐったりとした顔にどこか安心するくらい、私は変だった。
そうしてたった数年だけ過ごした東京の街のなかに、子どものための物語の種を見つけることは、私にはできなかったのだ。

ーーやがて、そういうものから逃げるように、田舎に帰るという幼なじみのプロポーズを受け、住み慣れた街に帰ってきて、子どもがふたり生まれた。専業主婦になり、せめてもの居場所を確立しようと、とにかく家事に奮闘してきた20代だった。




まだ暗いうちに起きて、ストーブのスイッチを入れる。このひと月で、ふるさとの気温はぐっと下がった。あと数週間もすれば雪がちらつくだろう。

家族の寝室に音が響かない場所の掃除をひと通り終わらせ、洗濯の仕分けをし、朝食の下ごしらえを済ませた。お弁当のおかずを4人分作り終えたころ、空が明るくなりはじめた。

自分のための小さなごほうびに、この時間はロシアンティーを淹れることにしている。お気に入りのティーバッグの中からどれにするかを選び、次に、どのジャムを加えるか決める。しばらくすると、下の娘がカーディガンを着込んで階段を降りてきた。

「ねえ、ママ、りいこね、すっごくいいこと思いついたの」と、娘は挨拶もなく、きらきらした目で話しはじめた。

「ママがきのう言ってたのを、しょうらいのゆめにすればいいじゃん! ママの好きなおりょうりのこととか、おそうじのこととか、かいたらいいと思うの」

なんの迷いもなく、にこにこと、勢いよく話す娘を見ていたら、なんだか泣きそうになった。熱くうるおう目頭をそっと押さえて「そうね」と答えた。



私が遅咲きの作家としてデビューするのは、何年もあとのことである。

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【SNS】 ---各種SNSについて-のご紹介--

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Twitterでは、日々気づいたことや、気になるレシピ、サイトなどをつぶやいています。ブログに載らない情報のほうが多いです。



また、答えるだけで計画が完成する”ゆるプランニング”も定期配信しています。毎日の計画のほか、曜日ごとの計画なども。ただし、手動なので忘れることもあるかもしれません。また、投稿時間は一定ではありません。




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家事以外のことを雑多に書いています。基本的には実用ネタ。
「続けられる自分になる魔法」「時間術の公式」「こころの調律法」など。
そのほか日々の暮らしで思いついたことのエッセイや、こちらにも載せている家事小説なども。



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【著書】---暮らしをラクに楽しくするヒント集---


もっと動ける私になる! 魔法の家事時間割
三條 凛花
扶桑社
2018-03-09
三條凛花の魔法シリーズ、第2弾です。この本を読むと「今すぐ動ける」ようになります。その方法として
今すぐできるものから、じっくり問題解決するものまで、合計5つの「魔法」をご紹介しました。
中でもメインテーマは「家事の時間割」です。1作目でご紹介した「スケジュール」とは違い、1日の流れを確認するための表。時間に縛られる必要はありませんが、時間の波にうまく乗ることで、スムーズに家事が捗ります。




365日のとっておき家事: もっと暮らしやすい家と時短のしくみづくり (単行本)
三條 凛花
三笠書房
2017-12-08
この本を読むと「やりたいことがたくさんあるのにうまく回らない」という悩みが解決します。1日にひとつだけ、少し特別なことをするのです。これを「とっておき家事」と呼びます。でも、それを続けていくためにはこつがあります。そこで、とっておき家事をどなたでも続けやすいようにメソッド化し、今日やりたい家事テーマがすぐに決まる"公式ガイドブック"としてつくりました。


時間が貯まる 魔法の家事ノート
三條 凛花
扶桑社
2017-03-02
この本を読むと「考えない、探さない、迷わない暮らし」を手に入れることができます。暮らしや家事にまつわる情報をすべて1冊のノートにまとめるのです。作るのに時間は必要です。でも、1度作ってしまえば、何度も調べ直す必要がなくなります。この本では、まとめ方のこつと、まとめておくと便利なことを実例を交えてご紹介しています。\重版!7刷です/







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個人様向けサービス(整理収納サービスやお悩みコンサルティング等)は承っておりません

・TwitterやInstagramなど、SNSからのご質問・ご要望は受け付けしておりません。(※見逃してしまうためです)


※お知らせ※

今週から年末にかけて、特に忙しい時期となります。SNSのリプライ等もなるべくお返事したいと思っていますが、むずかしいことも増えると思います。

「つぶやくひまがあるなら」
「出かけるひまがあるなら」
「ノートを書くひまがあるなら」
→「返信がほしい」

というメールもたまにいただくのですが、私にとって「お返事」はとても時間のかかる作業です。

しっかり目を通して、考えて、失礼のない言い方になっていないかなどを見直すと、内容によっては、ブログを書くより何倍も時間がかかることもあります。

また、家族との時間を切り崩すのは避けたいですし、趣味の時間も私にとって大切な息抜きの時間です。

どうかご了承いただけると幸いです。

でも、リプやメールはすべて目を通していますし、うれしいです、ありがとうございます…!


※「SNSを開いているタイミング」で「時間的に少し余裕があるとき」に、「直近のものから」お返事をすることが多いです。

※逆にいうと、土日祝日や長期休暇などは、PCもスマホもほぼ触れないので、その期間にいただいた内容にお返事できなかったり、SNSを開いても、出かける予定があるなどして時間が取れなければ返信できないケースが多いです。

※InstagramはTwitterと比べて閲覧頻度が低いです。コメント通知も流れてしまうので見失うことがあります。

※Twitterの引用RTがなぜか通知から消えてしまいお返事できないケースがたまにあります。


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【Q&A】 ---このブログについて---

Q. このブログは、どんなブログ?

このブログのキーワードを3つに絞るとしたら、「とっておき家事」「ノート術」「時間術」です。
私が「とっておき家事」で行った内容と気づきがおもな更新内容です。なるべく読みものとして楽しんでいただけるよう、心がけています。

Q.だれが書いているの?

三條 凛花(さんじょう りんか)といいます。整理収納アドバイザー1級の資格を保有しています。コラムやエッセイを書くのがおもなお仕事です。
ほんの数年前まで、足の踏み場もない部屋に住み、日々の家事もままならない状態でした。そこから自力で脱出し、人並みに家事ができるように。今の私にとって、家事とは「心を整えるツール」と呼べるくらい、かけがえのないものになっています。(もちろん、面倒だ!と思うときもありますが)
そのため、このブログでは掃除術やお料理術などを紹介することはほとんどありません。家事そのものというよりも、どうしたら家事が楽しくラクになるのか? というヒントを日々研究していくブログだとお考えください。

Q.とっておき家事とは?

とっておき家事は、1日ひとつ、ふだんの家事に加えて少しだけ特別なことをするものです。「家事」とついていますが、どこまでを「とっておき家事」と設定するかの線引きは自分で決めます。私は「家事=イエのコト」とし、家で行うこと全般や家族のことなど幅広く取り組んでいます。さらに詳しく知りたい方は、著書『
365日のとっておき家事』をご覧ください。また、ほかの方の実例はtwitterのハッシュタグ「 #とっておき家事 」をご参照ください。

Q.とて家事ラボとは?

「とて家事ラボ」は、とっておき家事に挑戦してみたい読者さんをサポートするために作った無料のグループです。次回の募集は2018年12月です。


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みんなのとて家事3選




最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も素敵な1日になりますように。


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