線香花火ってアイスクリームみたい。
終わりかけのさみしい感じが。



線香花火について書こうと思ったとき、この台詞の「一部」がぱっと頭に浮かんだ。

なんでだろ。

答えは、ゲームの中にあった。



・・・❅・・・



家にあるゲームをすっかりクリアしてしまった令和生まれの息子は、暇を持て余して、レトロゲームをやりはじめた。

スーパーファミコン版の「スーパーマリオコレクション」だ。

私が幼稚園のころにはじめて買った、思い出の一本でもある。

中でも「スーパーマリオブラザーズ3」をプレイしはじめた。



ところが、しばらくすると、

「むりだ。ママ、てつだって」

と言い出した。

「なんでこれやったの?」

尋ねると、まだ息子が幼稚園だったころ、一時期ふたりで進めたことを思い出したので、これを選んだらしい。

ふたりで交代しながら進めてゆく。

これをやっていた当時の私と同じくらいの年齢の息子は、やはり、ちょっと走ってはクリボーにあたり、穴に落ち、ノコノコにぶつかっていた。


私は物持ちが良いほうで、スーファミはじつは、出産したくらいまで家にあった。動いていた。

だから、子どものころはいくらやっても進めなかったものを、大人になってから友だちとプレイしたりなんかしていて。

それでもこのシリーズは、2面の途中までしか進めなかったと記憶している。



ところが、その、私が一度もクリアできなかったダンジョンを、息子がクリアしてしまった。

太陽が追いかけてくるステージだ。

通常の敵を避け、強制スクロールに追われながら、襲い来る太陽の動きを回避する。

この3段階がむずかしくて、たぶん、この先には進めなかったと思う。

そして、今さらはじめての景色を見る。



たったふつか。

時間にして2時間程度で、息子はすっかり上達してしまった。



私が高学年になってもクリアできなかったものを。




午前中のリビングには、金色の光が差し込んできて、床にストライプ模様の影をつくっている。

ソファに沈みながら、交代でゲームを進めてゆく。


なんだか。


線香花火みたいな、きもち。



・・・❅・・・



懐かしいものに触れていると、ノスタルジーが爆発するのだろうか。

「そんな昔のものを」なんて言っていた夫も、ヨッシーアイランドをプレイしていた。


見ていたら私もうずうずしてきて、ちょうど上の子と同じくらいのころにはまっていた、64のソフトをやってみることにした。


深夜まで作り置きをしたあとのことだった。

それは「牧場物語2」。


荒れ果てた牧場を開拓し、住民と交流して、生きてゆく。そういうスローライフなゲームである。

ゲームの中に、女神さまとかカッパとか、コロボックルとか。

そういう異世界の存在がいるのもわくわくしたし、手をかけた分だけ育ってゆくものが楽しかった。

当時はスマホもなかったし、攻略本も持っていなかったので、何周もして、手探りで最速のテクニックを見つけてゆくのが楽しかったのも覚えている。



椅子に沈み込んでコントローラーをにぎった私を見て、夫が「そんな画質悪いん、すぐ飽きるやろ」と言った。

「だよねえ」と私も答える。

だからこそ、はじめたつもりだった。やっと夏休みが終わるわけだし。ハマったら大変なことになってしまう。



毎日忙しい。子どもが生まれてから、マリオカートみたいな気軽にできるゲーム以外は、やらないようにしてきた。




1時間が過ぎたころ、夫が「今日はもう終わり」と言う。

「早く寝て」


私はぷりぷりして、「自分だって夜中までいつもやってるじゃん」と言い、Switchを強奪して寝室にこもった。


これもいわゆる「作業ゲー」というものなのだろうか。

毎日同じことのくり返し。

その中で、少しでも時短になるものを探す。

そういう微差が好きだ。

だからこそ、家事も、何度やめたくなってもまた頑張れるのかなあと思ったりして。

そうしてふと、ゲーム内のキャラクターとのイベントシーンで、その台詞が落ちてきた。



線香花火ってアイスクリームみたい。
終わりかけのさみしい感じが



「あ」

声が出た。

私のなかにあったイメージは、きっとこれだ。

何度も何度もやったから、沁み込んでいたんだ。

今年は線香花火をしていないけれど、鮮やかな夏に感じる淋しさの正体って、きっとあれなんだ。

8月末の夏休みって、線香花火に似ている。

終わりかけのさみしい感じが。





夏休みが終わる前に、9月のことを考える

夏休みが終わるころって、ちょっと不思議だ。

「やっと終わる!」という気持ちもあるのに、いざ終わってみると、長かったはずの日々が急に遠くなる。

そして、休み明けには休み明けの予定が待っている。

そこでおすすめしたいのが、「9月のやりたいことリスト」をつくること。


きっかけは、3年前、長女が入学したときのこと。

卒園から2か月以上、ひとりの時間どころか、仕事さえままならない日々が続いた。やっと下校時刻が遅くなり、ひとりの時間ができたころには、もうへとへとだった。

これで好きなことができる……!

そう思ったのに、なぜか動けなかった。

休みのあいだに頭がぼんやりしたままで、「次に何をしたいか」が決まっていなかったからなのかもしれない。

スロースタートだったせいか、本調子に戻るまで時間がかかった。

そこで次は、夏休みが終わる前に「やりたいこと」を先に書き出しておくことにした。

ポイントは、「やるべきこと」だけにしないこと。

わくわくすることでもいいし、ずっと気になっていた小さな家事でもいい。

頭のなかに霞がかかっているようなときほど、いったん外に出してしまう。


今日のとっておき家事では「9月1週目のやりたいことリスト」をつくった。




9月1週目のやりたいこと 【最優先!】

・9月2週目の予定と下校時刻を確認する

【外】

・100円ショップに行き、1,000円以内で買い物をする

・ひとりでスタバに行く

・ひとりで美術館に行く

【家事】

・新しいレシピを3つ調べる

・図書室の片づけとそうじ

・収納グッズを1ヵ所に集めて整理する

【仕事】

・9月以降のお仕事募集postを投稿する

・9月2週目の仕事計画を立てる

【その他】

・スタバの限定メニューを調べる

・秋にお出かけしたい場所をリストアップする

・美容院を予約する 

・子どもと一緒にやりたい工作を調べて、材料と手順をメモする

・オノマトペの本を読む

・ママ友をモーニングに誘う



10個くらいあると、「次はこれをやろう」と動きやすい。

もっと思いついたら、もちろん増やしていい。

楽しいことだけじゃなくて、こまごましたタスクもきっとあると思っていて。そういうときには、琳さん考案の「ぷちクエ20」をやっている。


大切なのは、夏休みが終わった瞬間に「さて、何をしよう」と考えなくて済むようにしておくこと。

線香花火が消える前に、次の季節にやりたいことをひとつずつ拾っておくみたいな感じで。

そんなふうに9月を迎えられたらいいなと思う。





追伸、あなたは、9月になったら何をしたいですか?



▼ブログの「毎日」更新は終わりましたが、とっておき家事は続けています。Xに載せています。