家事の本を書いているけれど「100点満点」の家事をできていたのは、もう10年も前のはなしだ。

夜寝る前に、すべてのものが定位置にある。
棚も床もすべて掃除がしてあって、洗濯ものが溜まっていない。

──そういう状態でいられたのは、子どもが自力で動き出す前までだった。




100点じゃない状態は、家族からしたら不満かもしれない。

でもわたしはそれでも”はなまる”をつける。
きょうのベストを尽くせたらそれでいいのだ。
それよりさらにがんばれたら? 超はなまる。




70点家事を目指してみようか。


そんなふうに考えていた時期があった。これはこれでよかった。でも、変なところで几帳面なわたしには、融通のきかないわたしには、やや合わなかったようだ。


家事に点数をつけるようになったら、不思議なことが起こった。




70点に到達できたら「もういいや」と思うようになって、「もっとやってみようかな」と思えなくなった。自分でも驚いた。

点数を決めてしまうと、逆に20点の家事のままで「いい」とも思えなかった。たとえば他の誰かが「家事なんかやらなくていいよ」と言ったとしても。このままじゃいやだ。せめてもっとがんばりたい。できない自分が恥ずかしい……。


決めた点数に達したら満足してしまう。
それでいて、その点数を満たせずにいると自分を恥じたり、罪悪感を抱えたりしてしまう。

日々の家事のゆらぎが、わたしの心もゆさぶって苦しかった。



いつからかわたしは、家事は「はなまる」で考えるようになった。

今日は体調が悪いけど、ここまでできたから「はなまる」。
今日はふだんの家事に加えて、お菓子づくりまでできちゃった! 「超はなまる」。

そうしたら、気持ちが楽になった。



きょう、23時近いこの時間。
キッチンの上はきれいに片づいている。床もきれい。でも子どもスペースいはおもちゃなどが散乱したまま。2階は、ハンドメイドをしたから散らかっている。

点数にしたら60点かもしれない。でもこれでもはなまる。
今から1時間以内に、子どもスペースだけ片づけようかな。そうしたら、超はなまるになれるのだ。




▼そんな話を、毎月無料で制作・配布しているZINEに描いた。


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